豊前街道を満喫したら、ゆうかサイクリングロードへ戻りましょう。
全国に廃線跡のサイクリングロードはいくつかありますが、実はこのゆうかサイクリングロードも、山鹿温泉鉄道の廃線跡を利用して作られています。
廃線利用箇所は、ちょうど山鹿温泉地区より西。
豊前街道のあとは、廃線の情緒を楽しみましょうというわけです。
廃線系サイクリングロードのいいところは、アップダウンや急カーブがないこと。
また、生活圏を通るので、景色の変化を楽しめる場合が多いことです。
「ここを鉄道が走っていたんだな」と思いながら走ると、景色がちょっと違って見えますよ。
先に述べた通り、このサイクリングロードは熊本まで続き、このまま進めばホームの跡があったり、駅名の看板があったりして、廃線情緒もより楽しめるようなんですが、 今回は寄りたい場所があって、サイクリングロードから離れます。
その寄りたい場所とは、 鞠智(きくち) 城 という山城。
約1300年前、東アジアからの侵攻を防ぐため、大和朝廷が築いたといわれているのが鞠智城です。
平成6年から建物の復元が始まり、その1300年前の姿を見ることができるのです。
一般道を走り、途中ちょっと寄り道をし、山道を上ってやってきました
鞠智城。
敷地の入り口近くには大陸系の服を着た人々の像。
鞠智城は百済の指導者によって築かれたといいます。ですからその建物は、どことなく朝鮮系の形。
韓国にも同じようなものがあるそうです。
シンボル的存在である背の高い建物は「八角形鼓楼」。
この上で太鼓をたたいて時刻を知らせたり、見張りをしたりしていたそうです。
敷地内にはその他の建物はもちろん、「ここに何かあったんだな」とわかる柱の基礎が点在しています。
[右上・ヨコ位置写真/上から順に]
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[タテ位置写真] |
芝生の敷き詰められた開放的な公園になっており、のーんびりしていると太古へタイムスリップした気分。
展望台からは雲仙普賢岳も見られるそうですよ。
サイクリングの折り返し地点として最適!
さてさてこれで、「
山鹿市サイクリングターミナル 」の旅はおしまい。
そして、九州にあるサイクリングターミナルの旅も最後になりました。
九州も広いですから、どこに行こうか迷うところですが、
サイクリングターミナルがある町 からまず訪れてみる…。それも運命的で、楽しい旅になると思います。
サイクリングターミナルがなければ、その町の風景や人には一生会えなかったかもしれません。
耶馬渓、
綾町、
南さつま、
国東、そして山鹿。
これらの町でペダルを踏めたことに感謝です。
サイクリングターミナルから始まる一期一会――、そんなことを言ったら大げさでしょうか!?