お腹がいっぱいになったところで、豊前街道散策といきましょう。
風情ある町並を進んでいくと、左手に円形の門が見えます。
豊前街道の象徴的なスポットともいえる、「
金剛乗寺 」です。
弘法大師によって開かれたそうで、かつては西の高野山と言われるほど大きかったといいます。
坂を上っていると、山鹿大橋で見た灯籠が目に入ってきました。どうやら中で作業をされています。
ちょっとお邪魔してみましょう。
ここは 山鹿灯籠の店「なかしま」。
山鹿灯籠の作り手を「灯籠師」というそうですが、現在5人しかいない灯籠師のひとり、中島清さんが営むお店です。後継者の育成にも精力的に取り組んでいらっしゃいます。
山鹿大橋で見た、女性の頭の上にある灯籠。
山鹿灯籠といえば、あの灯籠を思い浮かべがちだそうですが、もともとは大宮神社に奉納するのが山鹿灯籠で、その灯籠はいろいろな形をしています。
神殿やお寺、鳥かごなど、そのデザインは様々ですが、山鹿灯籠として守らなければならないことがあります。
それは、木や金具は一切使わず、和紙で作ること。
そしてそのパーツは、すべて中が空洞になっていること。
和紙で中空を作ることで軽くはなりますが、それって大変ですよ! 柱や障子の桟(さん) ひとつひとつ、すべて中空なんですから!
さすが、一人前の灯籠師になるには10年以上必要というのも納得です。
私が「スゴイ、スゴイ」と騒いでいたら、「灯籠をつけてみますか?」と言ってもらえました。
お言葉に甘えて、ジャージ姿に灯籠を…。
頭に載せる灯籠は「金灯籠」というそうです。
顔以上の大きさがある灯籠ですが、まったく重くありません。
8月のお祭りでは金灯籠をつけた女性が1,000人も集まり、「千人灯籠踊り」がおこなわれるそうです。さぞかし美しいでしょうね。
「8月のお祭りまで待てない!」という方は、2月の山鹿もオススメです。
2月の毎週金曜、土曜には、「山鹿灯籠浪漫・百華百彩」というイベントが開催されます。
これは、九州6県で共同開催している「冬の九州・灯りの祭典」のひとつ。和傘灯籠の灯りが街を幻想的に照らすそうで、写真を見せてもらいましたが、それはそれはキレイでした。
みなさんも 公式サイト でチェックしてみてください。
貴重なお話をうかがっていると、「
八千代座 には行った?」と聞かれました。
「八千代座」とは明治時代に建てられた芝居小屋です。豊前街道へ来たなら「ぜひ寄るべき」と言われ、お店のすぐ先にある八千代座へ行くことに。
大きな屋根に白壁、ズラリと並ぶ木戸。
期待を裏切らない「これぞ芝居小屋!」という姿に大満足。
明治43年(1910年) に完成したというので、今年がちょうど100年目ということになります。
中に入って、これまた大満足!
桟敷席の上を見ると、色鮮やかな広告が敷き詰められています。「天上広告画」というそうです。
そして、豪華さを象徴するシャンデリアもステキ。
先ほどお昼を食べた 彩座 が芝居小屋風の内観でしたが、実はこの八千代座を真似たもの。
天上広告画やシャンデリアも模してあるんですよ。
この 八千代座、一時は廃墟同然になったこともあったそうですが、
募金活動などで今の姿まで復興しました。平成2年からは坂東玉三郎公演が毎年おこなわれ、八千代座の名を全国に知らしめることに。
ここで歌舞伎を見たら、それはまた素晴らしいでしょうね。