ここではサイクリングを楽しむための無理のないプランニングのしかたをご紹介します。
サイクリングを楽しむためには、1人でも複数でも参加した人全員が目的を共有することができ、満足できる結果が得られるようにプランニングします。
そのためには、参加する人たちのレベルに合わせた目的や目的地の決定は大切な要素のひとつです。
■ 街を散策する
自転車の速度で見る新たな街の発見が新鮮で、サイクリングの魅力のとりこになってしまいます。 とくにこれから経験を積む初心者にはおすすめです。
■ 峠を攻める
ヒルクライムとダウンヒルの連続は、走行テクニックを発揮できる絶好の設定です。 経験者におすすめですが、レベルに差があってもグループごとに走れば楽しめます。
■ 泊りがけで自然を満喫する
車や交通機関を利用するだけが旅の仕方ではありません。 自転車のペースで季節を感じ、土地の人たちと触れ合いながらのんびりと旅を楽しめます。
■ 平野を快走する
とにかくラクに走りたい! ということもサイクリングの楽しみのひとつです。 高低差のない平坦路だけを設定すれば、経験差があっても同じようなペースで走れます。
■ 地方の旬の幸を味わいに行く
山の幸や海の幸の旬を求めて、スポーツとグルメを複合して楽しめるのもサイクリングの魅力のひとつです。
■ 長距離に挑戦する
経験を積んでくると、100kmや200kmを越える長距離も楽しく走れるようになります。無理をせず自己の記録を伸ばしていくのも方法です。
初心者 40〜50km [経験が三回までの人]
小学生(低学年) 30〜40km [30分に1回休む] 小学生(高学年) 40〜50km [速度は遅くする]
中学生 60 〜 70km 高校生 60 〜 80km
女子(成年) 60 〜 70km 男子(成年) 70 〜 90km
健脚男子 100 〜 120km 泊りがけ(男子/1日) 60 〜 70km
1 全体(休憩/食事/見学などを含む)の平均速度 → 約10km
2 グループ/向かい風/上り坂の多いコース → 速度20%減
3 一番体力の弱い人に合わせたプランを立てる
4 平均8〜10km走るのに → 約1時間
5 疲労を考え、午後のスケジュールに余裕を持たせる
6 出発から3時間走ったら → すでに6〜7時間費やしていると考える
7 使用自転車やレベルが違う場合 → コースを2種類設定したり、先行組と後続組に分ける
建設省国土地理院から発行されている「5万分の1地形図」や「20万分の1地勢図」は、地形や高低差などが等高線で詳しく表現されているため、 サイクリングに必要な事前の情報が得やすく経験者には欠かせない地図です。
一般的には区間距離や目標物などが詳しく書き込まれた「ドライブマップ」や「区分地図」が親しみやすく、初心者には使いやすい地図です。
1 距離の測り方
5万分の1地形図では1cmが実際の500m、20万分の1地勢図では2kmに相当しますから、指の長さなどで目安を覚えていると便利です。
2 方角の見方
地図の上が「北」と決められていますから、地図上で常に現在地が確認できるように習慣づけておくことが大切です。
3 現在地の確認
実際に走行中、バス停や番地の地名を頼りにできる地域であれば比較的簡単に地図上で確認できますが、目標物がない山奥などでは道の曲がり角や橋、
分岐点などから推測できるよう日頃から訓練しておきましょう。(方向感覚が身につく。地図上でコースや走っている場所をイメージできるように訓練する。)
4 標高の見方
5万分の1地形図では道路に記入された水準点から割り出すことができますが、近くにある標高点や三角点からも判断することができます。
等高線は標高差20mごとの主曲線と、100mごとに太線で表示された計曲線で表わされています。
5 勾配の見方
簡単な見分け方は、等高線の密度が高い部分は勾配がきつく、密度が低い部分はゆるやかなことがわかります。
正確な勾配は、2地点の標高差を2地点間の距離で割ればでます。
1 地図を携行する習慣をつける
2 休憩ごとに現在地を確認する
3 走行した道を記入しながら走れば、距離感や方向感覚が身につく
4 地図上でコースや走っている場所をイメージできるように訓練する