にし茶屋街で貴重な体験をしたあとは、これまためずらしいものを食べに行ってみましょう。その「めずらしいもの」とは、「しょうゆソフトクリーム」です。
金沢港すぐ近くにある大野町は、400年近くも醤油の街として栄えてきました。
そのひとつ、創業1911年のヤマト醤油味噌は、伝統を守り続けると同時に、醤油の新しい可能性を追求しています。
そのひとつが「しょうゆソフトクリーム」なのです。
ヤマト醤油味噌の直営店である「 ひしほ蔵 」。
ここでは様々な醤油や味噌、その関連商品を試食することもでき、「マイ醤油」を見つけることができるかも。
[右上] 大野町にあるヤマト醤油味噌の直営店「ひしほ蔵」。情緒を感じさせる店構えです。
[右中] 店内。100年以上の歴史がある建物がモダンに改装され、ステキな売り場になっています。
併設のカフェ「浪漫ホール」では、サイクリストに嬉しい「アルコールの入っていない甘酒」をいただくことができます。
今の甘酒は酒粕で作っているものが主流ですが、米麹で作るのが本流なのだとか。
こちらでいただく甘酒は、もちろん米麹から作られたモノ。
米が糖化してあの甘い味が作られ、その糖分がアルコールに変わる前の状態のものが甘酒のため、アルコールが含まれていないんです。
飲酒運転のできないサイクリストは、酒蔵やワイナリーなどを訪れるとちょっともどかしい気がしてしまうのですが、サイクリストにピッタリの場所を発見し、嬉しい限り。
もちろん、しょうゆソフトクリームもいただきます。
こちらは醤油の香ばしさと、ミルクの甘さが口の中で溶け合って、どちらかと言うとキャラメルに近い味。男性にもオススメできる、大人のソフトクリームでした。美味!
[左上] 玄米の米麹で作った甘酒と豆乳を混ぜた「とろとろ玄米ラテ(400円)」。甘酒は本来、夏バテ防止を期待した夏の飲み物だそう。
[左中] 「しょうゆソフトクリーム(300円)」は、醤油の香ばしさが大人の味。もちろん塩アイスのような塩分も感じ、またそれが甘さを引き立てます。
[左下] サイクリングの途中に甘酒が飲めるなんて。立ち寄りスポットとして大発見です!
おいしい発見のあとは、ひたすら サイクリングターミナル を目指して帰ります。小松空港まで自走も可能ですが、ターミナルは立ち寄り湯も可能なので、汗を流して帰路につきましょう。
途中、健民海浜公園のサイクリングロードを見つけ、ウキウキ気分で走りましたが、公園内でブツッと終了するので要注意です。
基本的には海沿いの一般道「しおさいロード」を走りますが、倉部北という信号のところでもう1本海沿いに出ると、加賀海浜自転車道に乗ることができました。
帰宅して検索してみると、健民海浜公園から行くことができるようですが、公園にはそのようは案内表示はなく、気配すら感じられませんでした。
もっとも加賀海浜自転車道は、砂がかぶって走行不能のときが多いそうです。
夏前に大掛かりな砂の除去があるそうなので、狙い目はそのあとと聞きました。
とても長くて環境のいいサイクリングロードなのに、もったいないですね。
正直言って、加賀海浜自転車道の砂被害は評判が悪いようですが、今回、現地に行って教えてもらった「手取キャニオンロード」は最高でした!
これまた、この辺りを代表する川「手取川」沿いにあるサイクリングロードなのですが、北陸鉄道金名線の線路跡を利用しているため、幅員が広く、景色が変化に富んでいます。
これまで廃線系サイクリングロードでは耶馬渓( 2007年10月特集 )やつくば( 2007年11月 )などで紹介してきましたが、ここは耶馬渓と1、2を争う環境の良さでした。
何より「キャニオン」の名の通り、手取渓谷の景色が素晴らしい! ぜひ脚をとめて、その美しさを堪能してみましょう。
[左側写真/上から順に]
廃線跡が自歩道になって、手取キャニオンロードとして生まれ変わりました!
手取川の渓谷沿いにあるサイクリングロードだから、「手取キャニオンロード」。
全長43.3kmのサイクリングロードを目指し、現在は道の駅「しらやまさん」から道の駅「瀬女」までの19.6kmが完成しています。
また廃線系サイクリングロードの特長でもある、走りやすさにも注目。元々線路であったため、勾配やカーブが緩く、とってもラクに走れるというわけなんです!
今回は時間がなく、ちょっとしか走ることができませんでしたが、また改めて訪ねてみたいサイクリングロードでした。
さてさてこれで、「 白山市サイクリングターミナル 」の旅はおしまい。
金沢の知らない顔を見つけることができて大満足。
それもこれも、自転車で旅をしたからこそ。
自転車は、私たちの旅を豊かにしてくれるツールなんですよね。
ありがとう、自転車!