お腹が満たされたら、次に向かう観光スポットは長町武家屋敷跡。
その名の通り、昔は藩士がたくさん住んでおり、土塀の続く街並み、そして、その脇を流れる用水路がみどころです。
近江町市場
からたった1.5km。
鞍月(くらつき) 用水という用水路を脇に見ながら南下し、西へ方向を変えた後で、再び大野庄用水という用水路に当たったら、そこがガイドブックなどでよく見る長町武家屋敷跡の風景。
用水路のせせらぎを耳にしていたら、今日のランチはデザートを食べてないことに気がつきました(笑)。
どうせなら金沢らしいデザートが食べたいと思い、向かった先が加賀生麩の専門店「 茶庵(さあん) 」。
ここは生麩を購入できるだけでなく、デザートとしての生麩をお店でいただくことができます。
みなさんの住んでいる地域では、お麩ってどうやって食べますか? 私はみそ汁やお吸い物に入れるしか、使い道を知りませんでした。
でも日本中を旅してみるとビックリ。お麩の食べ方って、炒めたり、煮たり、揚げたり…それはそれは様々です。そして、ここ金沢では生麩がポピュラー。
お吸い物などに入れるのはもちろん、味噌を塗って田楽にしたり、鉄板焼きの食材として焼いて食べることもあるといいます。生麩はお餅のようにモチモチしているので、茶庵ではおまんじゅうや、白玉団子のようにして、デザートとしてもいただくことができるのです。
注文したのは、こしあんの麩まんじゅうがついた「抹茶セット(580円)」と、生麩白玉入りの「長町サンデー(530円)」。
生麩をデザートとして食べたのは初めてなんですが、お餅よりも弾力があり、みずみずしくて、お腹にもたれる感じがありません。低カロリー、高タンパク食品だそうで、体にも良さそうです。
金沢ならではのスイーツが食べられて大満足!
長町武家屋敷跡には公開されている武家屋敷がいくつかあって、そのうちのひとつ、 野村家 を訪ねてみました。
ここは、前田利家の家臣、野村伝兵衛信貞の家。
入り口の横には「ミシュラン」の文字が入った看板があります。そう!あのミシュランが定める観光地としての格付けランキングで、この野村家は二つ星を獲得しているのです。 しかも、アメリカの庭園専門誌でも全国3位を獲得。
それら世界が認めるように、家の中から眺めるお庭は本当にステキでした。
そこに流れる空気は柔らかで、落ち着くんだけど、たぶん外国人から見ると、どこかミステリアスな雰囲気も感じさせるのでしょう。
さてさてこれで、「 内灘町サイクリングターミナル 」の旅はおしまい。
最初にも書きましたが、今回は自転車で来たからこそ、金沢の魅力を再発見することができました。特に最後の武家屋敷跡なんて、車で来ていたらあれほどスムーズに回ることはできなかったでしょう。
地元の人は「金沢の道は狭くて、一方通行が多いから不便なんですよね」とおっしゃいますが、そんな土地だからこそ自転車です。
金沢に来てよかったと思うのと同時に、「サイクリストでよかった」と、改めて喜びを感じることができる旅でした。
来月も「金沢の新しい顔を知る自転車の旅」のパート2をお届します。今度は金沢から西にある白山市サイクリングターミナルに宿泊してから、金沢を回ります。
そのため、今月の地図も、金沢から白山市サイクリングターミナルへ行くルートになっていますよ。
来月もおたのしみに!