郡上八幡の産業のひとつに、食品サンプルがあります。
レストランなどの入り口に置いてあるメニューの見本…、あれです!その食品サンプルの大手がこの地にあり、地域を挙げる産業に発展していきました。
だから郡上八幡のお土産売り場には、にぎり寿司のキーホルダーとか、ソフトクリームのマグネットとか、外国人じゃなくても嬉しくなっちゃう食品サンプルがいっぱい。
そしてなんと!その食品サンプルを作る体験をさせてくれる場所がいくつかあるんです。
そのひとつ、「 さんぷる工房 」へお邪魔しました。
テレビや雑誌で、食品サンプル作りの現場を見て、「ぜひいつかやってみたい」と思っていた私。
それが郡上八幡で叶えられるなんて!
さんぷる工房は、実際にいろんな食品サンプルを作って販売しています。そのお店の奥で、体験もさせてもらえます。
今回挑戦するのはてんぷら作り。食品サンプル作りと言えば、やっぱりてんぷらでしょう!
こちらの体験は1人1,000円。
まずは黄色いロウを水に垂らします。
ロウは熱々、水は常温になっていて、細くロウを垂らすと、ふわふわした衣のように固まっていきます。この「細くロウを垂らす」のが難しい。
なかなか一定に落とせません。
衣ができたら、エビの食品サンプルを載せます。
それを包むように、衣を寄せていくのです。
てんぷらにする食材サンプルは3つ選べます。
この食材サンプルもおいしそうにできていてビックリです。
[右側写真/上から順に]
コップに熱々のロウが入っています。胸ぐらいの高さから、できるだけ細くロウを落とします。一定に細く落とすのが大変!
フワフワとした衣ができました。そこにエビのサンプルを裏向きに置きます。
時間があれば、レタス作りにも挑戦させてくれます。これもテレビで見てぜひやってみたいと思っていました。
白いロウと緑のロウを水に浮かべ、端っこを引っ張るとレタスの葉っぱみたいになるんです。
もう、魔法のよう!
本当に、本当にやってみたかったことなので、幸せな時間でした~。
[左側写真/上から順に]
緑と白のロウを水に垂らし、端っこを持って振りながら伸ばします。
レタスのできあがり! テレビで見たことのある、あの食品サンプル作りが体験できて大満足♪
カメラマンさんも挑戦し、2人合わせて立派なてんぷらの盛り合わせができました。
もちろん、帰りがけにはマグロのにぎりの携帯ストラップを購入。
海外へ行ったとき、携帯につけて持ち歩いてみようと思います。
ちょっと緊張の体験をして、甘いものが欲しくなったので、時間もあるし、もう少しブラッとすることに。すると目の前に不思議な組み合わせの文字が。
「かぼちゃのソフトクリーム」
???
「かぼちゃ」と「ソフトクリーム」は、普通並ばないでしょ!
偶然訪れたお店は、その名も「 野菜工房 かぼちゃのがっこう 」。
かぼちゃを主に、自家栽培による野菜を使ったパン、ケーキ、アイス、ジャム、だんごなどを売っています。
当然(?)お店に入り、「かぼちゃのソフトクリーム(300円)」をいただきます。
沖縄でムラサキイモのソフトクリームを食べたことがありますが、味と舌触りがそれに似ています。
甘すぎず、それでいて濃厚。
ホクホクかぼちゃを食べたときの、あの粉っぽい食感がソフトクリームに溶けているという感じです。
これまたオイシイ!
店内には休憩スペースもあります。
郡上八幡の自然の中を自転車で走り、自然な甘みのスイーツを食べるなんて、それだけでステキじゃないですか!
大満足の旅の最後は、吉田川を眺めて帰路へ。
郡上八幡旧庁舎記念館 の斜め前、新橋という名前の橋の上で、川面を覗きこみます。
この新橋、夏になるとここから川に飛び込む行事で有名な場所なんです。地元の子どもたちにとっては、いわゆる通過儀礼のようなもの。
上から見ると、なかなか高い~。
川面まで12m、5階建てのビルの高さに匹敵するそうです。
こんなことができるのも、吉田川の水量が充分であるがゆえ。
改めて郡上八幡が水の街であることを思い知りました。
最後に、郡上八幡旧庁舎記念館前の水舟でボトルに水を入れて帰ります。
これからなんせ、6kmのダラダラ上りを走って、サイクリングターミナルへ戻らなければなりませんからね。
[上] 郡上八幡旧庁舎記念館前。国の登録文化財に指定されている、美しい建物です。無料休憩所や観光案内カウンターがあり、レンタサイクルもできます。
[下] 旧庁舎前の水舟。
これが街の至る所にあり、誰でも水を飲むことができます。
さてさてこれで、「
八幡町サイクリングターミナル 」の旅はおしまい。
私にとって郡上八幡は遠い場所でしたが、この記事をきっかけに訪ねるチャンスをもらったことに感謝です。
ここは本当に、「日本ってまだまだいいところがあるんだなぁ~」としみじみ思わせる場所でしたから。
みなさんにとっても、この記事が郡上八幡を知るチャンスになりますように!