長浜市街を走るとき、忘れてはならないのが北国街道の存在です。
この北国街道は、大手門通りと交差するように通っています。ちょうど、 翼果楼 と「黒壁ガラス館」を結んだラインが北国街道。看板などが出ていますので、それで確認して昔の風景を思い浮かべましょう。
北国街道は、この旅の後半に再度出てきますが、しばらくは街道とお別れして琵琶湖畔を行きます。
オッとその前に「 長浜城 」を見ておきましょう。
羽柴秀吉が、織田信長より褒美として与えられたのがこの長浜。当時は「今浜」と呼ばれていましたが、信長の「長」をもらって「長浜」に改名しました。秀吉にとって最初の城が長浜城です。
長浜城を出ると、そこはすぐ琵琶湖畔です。
しばらくは雄大な琵琶湖の景色を楽しみましょう。
…というのも、琵琶湖がキレイに見られる場所はそれほど多くないんです。
長浜城 を出てすぐの景色はかなり貴重なので、記念撮影をするならチャンスを逃さないでくださいね。
今回走った琵琶湖畔のルートは、結構わかりやすいと思います。
専用道が引いてあるわけではないのですが、湖畔に自転車歩行者専用道路(自歩道) が通っています。たまに自歩道が途切れることもありますが、それほど長い距離ではありません。
ひたすら左側に琵琶湖の存在を感じつつ、長浜城から20kmほど行くと、「 道の駅・湖北みずどりステーション 」に到着。
こちらでのお目当ては、琵琶湖名物「小鮎の天ぷら」。
この道の駅の看板商品で、タイミングがよければ揚げたてが食べられますよ。 |
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道の駅 を出ると、 サイクリングコースの左には美しい琵琶湖が見えます。琵琶湖も北側は心なしか水がキレイに思えます。
湖があまりにも大きすぎて海みたい!
しばらく行くと片山トンネルが出てきます。ここは自歩道が狭いので路肩を走ります。トンネルへ入る前にライトの点灯をお忘れなく。
テールランプをつけている人は、そちらも!
トンネルを抜けると、琵琶湖畔にお別れして内陸を走ります。目指すは高月町とゴールの余呉湖。
高月町は昔、「高槻」と呼ばれていましたが、月見の名所として知られるようになったため、「高月」と改名したんだそうです。
また、別名「観音の里」と言われるほど、観音様がたくさんいらっしゃいます。中でも渡岸寺(どうがんじ) 観音堂の木造十一面観音立像は国宝に指定されています。
そんな高月町を走っていたら、円満寺の境内でくつろいでいらっしゃるご婦人が2人。
旅の主旨を伝えると「それならぜひ、
理覚院(りがくいん) を見ていきなさい」というアドバイス。
なんと、100体もの観音様が並んでいるとこのこと!
「 理覚院(りがくいん) 」は近所の数軒で管理されているそうで、 今年の班長さんのお宅へうかがい、わざわざ開けてもらうことにしました。
「理覚院」はまるで一軒のおうちのような場所でした。正面の入口を開けてもらってビックリ。
小さな観音様がズラリと並んでいるのです。
「みんな足腰が悪くなって、遠くの観音様にお参りしたくてもできなくなった。遠くへ行くとお金もかかるしね。だからみんなでお金を出し合って、ここに各地の観音様を作ったんです」と、 理覚院の由来を話してくれる管理人のおばあちゃん。
確かに観音様の台には地名とお寺の名前が書いてあり、観音様の表情もそれぞれ違います。ここへお参りすると、全国の観音様を回ったことになるんだそう。
旅先の出会いでたどり着いた場所は、なんともありがたいパワースポットでした。
理覚院 をあとにして、さらに山のほうへと進みます。 次に訪れたのは「 石道寺(しゃくどうじ) 」。 ここにも十一面観音がおられるのですが、この観音様は紅をさされているとのこと。
確かに、赤い唇の観音様がいらっしゃいました。ふくよかな体で、少し腰を曲げ、なんとも女性らしい観音様でした。
撮影を固く断られたので、みなさんにお見せすることはできませんが、ぜひ脚を運んでみてください。かなり間近で見ることができますよ。