9月27、28日に開催される「 関東甲信越ブロックサイクリングラリー 」は、山梨県・石和温泉が舞台。宿泊はJR石和温泉駅からも近い「ホテル慶山」。ここなら輪行でもラクに参加できそう。
コースは走り応えを求める人のAコースが30km、初心者やファミリー向けのBコースが20km。いずれにしても「ホテル慶山」がスタートになります。
まずはBコースのほうから行ってみましょう。
Bコースは笛吹川の河川敷を走ります。
最上川、球磨川と並んで、日本三大急流のひとつである富士川水系の笛吹川。たびたび氾濫を繰り返し、明治40年8月の洪水では深刻な被害にあいました。
そのとき、この地域の復興に尽力したのが小松導平。彼のお陰でこのあたりの果樹園は発展していったのだとか。
今では桃・ブドウの生産においては、笛吹市が日本一といいます。
また鵜飼も有名。
舟を使わず腰まで水に入って鵜を操ります。夏には鵜飼見物や体験もできるそうです。
笛吹川の河川敷はそれほど広くありませんが、迷わずのんびり走れます。
車の心配をすることなく、河川敷を7kmほど走ったら、白井河原橋で国道140号へ。
中央自動車道をくぐったら、折り返し地点の「県立考古博物館」はもうすぐ。
[上段・左から順に] 小松導平の功績を称えた記念碑は、「ホテル慶山」のすぐ近くにあります。 | |||
[下段] |
折り返し地点の「 県立考古博物館 」に到着しました。こちらでは山梨県で発見された遺跡などを見ることができます。
その中でもぜひ見学しておきたいのが、2つの小さな古墳。
全国を走っていると、古墳のそばを走ることが多々ありますが、大抵は大きすぎてそれが古墳なのかどうかわかりません。
でもここの古墳は小さいだけに「古墳」というのがはっきりわかるのです。
実際に見てみると、それはよく整備された公園の丘のよう。円墳の奥に「甲斐銚子塚古墳」という前方後円墳があります。 その形が銚子に似ていることから、この名前がついているといいます。
ほかにも竪穴式住居が復元されていたり、なかなか楽しめる場所でした。
[上段] [下段・左から順に] |
ここからは折り返すだけですが、気になるところへいくつか寄ってみたいと思います。
ひとつは「
中道町農産物生産直売所 」。
さっき顔出し看板に書いてあったことが、ずっと気になっていたのです。それは「お腹もいっぱい」というフレーズ。
土偶のほかに、桃が描いてありました。それは有名なのでわかります。もうひとつがトウモロコシだったことにお気づきでしょうか?
ここまで走ってくる間も、たくさんのトウモロコシ畑を見ました。聞けばこの辺りはトウモロコシも有名なんだそう。
「 中道町農産物生産直売所 」でトウモロコシも買えるとのことなので、さっそく行ってみます。
場所は県立考古博物館のすぐ近く。
そこにズラリと並んだ「きみひめ」というトウモロコシ。生でも食べられるということで購入して、休憩所でかじってみました。
「甘い!」 昔食べた、甘い、甘いトウモロコシの味。帰って茹でて食べてもみましたが、正直言って、生のほうがおいしいくらいです。 トウモロコシの常識が変わりました。 | ||
折り返し地点まで来たらあとは同じ道を帰るのですが、もし余裕があれば七福神めぐりをしてみましょう。のんびり走っても2時間くらいで回れます。
以下の順で回ると効率がいいですよ。
常徳寺(じょうとくじ) — 恵比寿神
縁結びの御利益もあるという恵比寿さん。 | ||
常在寺(じょうざいじ) — 布袋尊
境内には清水の次郎長と共に知られる甲斐の侠客、竹居の吃安(たけいのどもやす) の墓があります。
蓮朝寺(れんちょうじ) — 弁財天
500年以上の歴史を持ち、武田信虎・信玄の家老だった原加賀守の菩提寺。
恵法寺(えほうじ) — 毘沙門天
庭園が美しいお寺。
端にある「水琴窟(すいきんくつ)」は必聴。
遠妙寺(おんみょうじ) — 大黒天
鵜飼川から発見された大黒天の石像を祀るお寺。
日蓮聖人も訪れ、ゆかり深い寺です。
佛陀禅寺(ぶっだぜんじ) — 福禄寿尊
遠妙寺 までは日蓮宗でしたが、こちらは臨済宗。武田信玄にもゆかりがあるお寺です。
大蔵経寺(だいぞうきょうじ) — 寿老尊
武田信玄が戦勝を祈願していたお寺で、徳川家康や歴代甲府城代も祈願に訪れたそう。 |
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