こうして「 巌門 」を間近で見たところで、今度は「能登金剛遊覧船」へ。
この船は能登金剛を海の側から楽しませてくれるもの。しかも、巌門の下まで行ってくれるというのです。
所用時間約20分で、料金は大人1人1,000円ですが、当日大会参加者は900円になる予定とか。
いよいよ出発!
白波を立てて海岸沿いを進みます。
船内アナウンスで、能登金剛の見どころをしっかり理解。フム、フム…。
そしていよいよ巌門へ!
船は巌門を通り抜けられないので、船首だけを門に入れてしばらく止まってくれます。「へぇ〜、さっき外から見ていた巌門は、 下から見るとこんなふうに見えるんだ。意外と広い!」
1つの名所を2つの方向から見られるなんて、なかなかないですよね。 |
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大会ではこの遊覧船に乗っても充分なぐらい、制限時間をゆるくしてあるそうです。シケると船がでないこともありますが、 天気が良ければそれはラッキーと思い、ぜひのんびり過ごしてみてください。
船から上がり、おみやげ物屋さんの前を通ると、何やら気になるモノが。ひっぱり餅?しかも元祖!
脇にはこんなうたい文句も。
「能登の福浦のひっぱり餅はだれがひくやら切れやせぬ」
こんなふうに言ってるくらいだから、引っ張った餅なんでしょうね。お店の方にうかがうと、この辺りの名物なんだとか。作り方は、やはり引っ張るんだそうです。
お餅を琉球畳の上に載せて、四方八方から引っ張り、それを切って乾燥させ、焼いて食べます。いわゆるかき餅ですね。
江戸時代から明治時代にかけて活躍した貿易・客船「北前船」でも、保存食として持ち込まれたとのこと。
でも今は、あまり作れる人がいなく、作り手の多かった福浦で少し作られいるだけ。 旧福浦灯台 があり、漁港もあったあの福浦です。
周囲のおみやげ物屋さんや空港で売っているひっぱり餅は、地元の人にとってはちょっと違うんだそう。まさにこのかき餅のようなものが、本物のひっぱり餅だと。
確かに、一般的に売られているひっぱり餅は、柔らかくて、福井の銘菓「羽二重餅」みたい。カッチカチの元祖・ひっぱり餅とはまったく違います。
お米の素朴な味がするひっぱり餅を、おみやげ物屋さん前のベンチでいただいて、さて再出発。
さらに北上すること約3km。左手に「 機具岩(はたごいわ) 」が見えてきました。これも浸食によってできた自然の芸術。伊勢の二見岩に似ていることから「能登二見」とも呼ばれています。
昔、機織りの女神が賊に襲われたとき、機織りを投げて追い払い、その機織りがここへ落ちて岩になったという言い伝え。
この岩の姿がなんとも美しくって。
しばらく見とれてしまいました。
夕日に浮かぶシルエットは、また格別にキレイなんだそうですよ。 | ||
[左] 「機具岩」の説明がありました。「夕日が沈む能登二見で陰陽石が相対する真の夫婦岩」と書いてあります。 |
さて、断崖絶壁の風景から今度は一転、白い砂浜を行きましょう。
到着したのは「増保浦(ますほがうら) 海岸」。
ここにはギネスブックにも載っている世界一長いベンチがあります。その長さ460.9m! 一度に1346人が座った記録もあるとか。
大会当日は、ベンチに座ってでお弁当を食べる計画もあるそうです。みんなで並んでお昼を食べたらおいしいでしょうね!
またこの海岸は、日本小貝3名所の1つといわれている場所で、ターミナルのロビーにあった桜貝はここで拾うことができます。
11月になると、まるで桜が散ったかのよう。
浜にピンク色の帯ができるといいます。
私も少し拾ってみました。どの貝もピカピカに磨かれていて、作りモノみたい。波と砂が貝の表面を磨くんでしょうね。 鮮やかな色の貝もあって、子どもと来たら楽しいだろうと思いました。フィルムケースのような容器を持参して、サイクリングの思い出に拾って帰ってはいかが?
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色とりどりの小貝が落ちている増保浦海岸。どの貝もピカピカなんです。 いっぱい拾ってみました。桜貝がキレイなのは11〜3月だそうです。 増保浦海岸の説明がありました。「鎌倉の鶴岡から、八幡大明神上陸した海岸」とあります。 [下段・左から順に] |
キレイな小貝を拾ったら、46kmのBコースを選んだ人はショートカットコースへ。75kmのAコースを選んだ人は海岸沿いを北上します。
目指すは「 ヤセの断崖 」。