一夜明けて次の日も快晴! この日は和才さんの奥さんと自転車仲間4人も駆けつけてくれました。みなさんベテランのサイクリスト。
「 耶馬溪サイクリングターミナル 」を、一路南西へ進み、耶馬溪線の終着駅だった「旧守実駅」を目指します。
うっそうとした森の中のサイクリングロードと、いくつにも連なる小さなトンネルを経て、スタートから3.5kmあたりに現れるのが 駅舎の残った「下郷宿場」。ここはトイレ休憩もできます。
Aコースは行きが下り基調、
帰りが上り基調になるんですが、Bコースは
その反対。
みんな快調に飛ばしていきます。
和才さんをはじめ、一緒に走ってくださったみなさんの後ろ姿を見て、なんだか嬉しくなってきました。
「自転車って、こうして長く楽しめるんだな」って。
今、同年代で走っている私の仲間たちとも、30年後、40年後もこうして走っていられるといいなぁ〜と、しみじみ思ってしまいました。
スタートから7.5kmあたりまで来て一度自転車を降り、諏訪神社にある500年の大杉を見に急坂を上ります。
この大杉、根周り10m、高さ45mもあるそうで、下からはどうやっても木のてっぺんが見えません。
その姿は神々しく、歴史を感じさせます。
諏訪神社から約1km行くと、今度は旧白地駅が出てきます。 駅舎は民家に改装されており、ここに住む方とはみなさん馴染みのようで、しばしおしゃべり。
白地駅からさらに1kmほど行き、スタートから10km付近にあるのが「大勢温泉」と名づけられた無料の露天風呂。
民家の前を通るので、「本当にここに温泉があるの?」と思いますが、川べりの小屋を目指して行ってみてください。 なんとも風情のある温泉が現れます。
温度は20度くらいしかないですが、立派な天然温泉。暑い時期なら、サイクリングで火照った体をクールダウンするのにちょうど良さそう。
寒い時期にも入りたい人は、隣に五右衛門風呂が2つありますので、備え付けの薪を使ってお風呂を沸かしてください。 もちろんこちらも温泉。ただし、薪に火をつけられるかが問題ですが…。
近所の方がボランティアで保持している温泉なので、利用するときは、ここへ来るまでに通ってきた荒木さん宅へ声を掛けるなどしましょう。 | ||
さぁ、ここまで来れば折り返し地点はもうすぐ。 「 コアやまくに 」と いう複合文化施設を目指します。
「コアやまくに」は、ガラス張りの開放感溢れる建物と、そびえる展望タワーが目印。
中にはシアターや図書館、カフェやスケート場があって、サイクリングの休憩場所としても最適です。
ちなみにここでもレンタサイクルが借りられます。
「 コア やまくに 」を出てすぐ裏には、九州最古の民家「神尾家住宅」があります。
ここは個人所有の家ですので、向かいにある所有者に声を掛けると見せてもらえます。
1771年(明和8年)に建てられたとされていて、屋根が3段に曲がっている「曲がり奇棟造り」が特徴。
当時の庶民の生活を知る貴重な資料となっています。
コアやまくにの近くには、創業100年の老舗旅館「三交軒」もあります。
ここはなんと言っても、耶馬溪線の終着駅。廃線前は活気があったのでしょうね。 その終着駅・守実駅は、現在、山国中学校になっています。向いにある公園は、列車の機関区だったそうです。 | |
[左上] 年代がハッキリしているものの中で九州最古の民家「神尾家住宅」。 |
さて、守実駅跡を折り返して、サイクリングロードを戻ります。しかし、タダでは帰らないのがこのレポート。
まず、6kmほど戻ったところにある旧江渕駅付近で橋を渡り、国道212号へ出ます。
そこにあるのが雲八幡神社。
ここにはめずらしいかっぱの狛犬があり、かっぱ祭りが有名なんだとか。 近くには雅楽の生演奏が聴ける古民家喫茶「ギャラリー雲の森」もあります。
[上から順に]
雲八幡神社から再びサイクリングロードへ戻り、下郷宿場を過ぎた先を左に曲がると、下郷農協へアプローチします。
ここには「 下郷農協ふれあいの店 」 という売店があって、地元・耶馬溪牛乳やそのアイスクリーム、プリンなどが購入できます。
さっそく牛乳とプリンをゲット。
どちらも懐かしい味で、とくにプリンはお母さんが作ってくれた手作りプリンの味。
カラメルではなく黒蜜を使っているので、さっぱり食べられます。
ここまで来ればゴールはもうすぐ。
サイクリングコースへ戻り、うっそうとした森とトンネルを4つ通過したら、再び山国川を渡って国道212号へ出ます。
サイクリングターミナルの300mほど手前にあるのが、農産物直売所「 旬菜館 」。
地元で採れた野菜が、格安で購入できます。お土産もたくさんあります。
耶馬溪 サイクリングターミナル はもうすぐなので、ここでお買い物しましょう。
私はちゃっかりソフトクリーム(250円)をいただき!
やはり耶馬溪牛乳を使ったソフトクリームで、ミルクの味がしっかりしました。
さらに、みなさんと一緒にお弁当を買って(これが300円もあれば立派なお弁当が買えるんです!)、サイクリングターミナルでいただくことにしました。
さてさて、これで耶馬溪サイクリングターミナルの旅はおしまい。
とにかく見どころ満載な上に、走りやすくて気持ちのいい日本一のサイクリングロードがあって、自転車好きにはたまらないぞ、耶馬溪! この11月は、紅葉狩りを兼ねて絶対行くベシ!です。
最後に、みんなでお昼を食べて解散したんですが、参加してくださった和才さんのグループが、 「明日の朝も走るよね!」と行って別れていったのがとっても印象的でした。
見習いたいです。ハハッ〜!(←ひれ伏しているつもり)