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フリーライターの 詳細へ土肥 志穂 が サイクリングロードを実際に走っておすすめポイントを紹介します!

金曜日の夜に出港! 目が覚めたらそこは自転車天国の大島

さて、いろいろ準備がありましたが、さっそく大島サイクリングのスタートです。

詳細へ 御神火温泉 を出たら、来た方へは戻らず、別のルートで岡田港方面へ向かいましょう。使うのは「サンセット・パームビーチ・ライン」。
海沿いを北上するルートで、脇にサイクリングロードがあります。

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この道に出て、まず目に飛び込んできたのは、海の向こうにある富士山!
少し雲はかかっていますが、手に取れそうなくらい大きく見えます。

富士山大好きの私としては、苦労してここまで来た甲斐がありました。

だって、寺本さんの話によると、富士山は午後になるとかすんで見えにくくなるとのこと。

また、岡田港から時計回りに出発して、元町港から帰ると、このルートは走らないことになってしまうのです。ちょっと疲れる思いはしたけど、ここまで来てよかった!

[左側写真/上から順に]

画像へ サンセット・パームビーチ・ラインに出ると、目の前に富士山が! 海の向こうの富士山って、「大きな銭湯の壁画みたい」と思います。

画像へ サンセット・パームビーチ・ラインは道路脇にサイクリングロードがあります。茶色く塗られている部分がそれ。

画像へ 寺本さんオススメ、サンセット・パームビーチ・ライン上の富士山絶景ポイント(地図参照)。

画像へ ほら! 富士山にピントを合わせると、こんなにクッキリ。実際もこれぐらい見えるんですよ。

富士山を堪能したら、どんどん北上します。

でも、先の写真でもおわかりのように、このサイクリングロードは亀裂が多くて走りにくい…。地元の人もこちらは利用せず、車道のほうを走るといいますが、しばしお待ちを! このまま進めば、大島ならではの光景に出合えます。

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海沿いを走るときは、ぜひ海岸線にも目を配りましょう。
黒や赤のゴツゴツとした岩が転がり、大島全体が活火山であることを思わせます。

画像へ [右] 海岸線は「火星?」と思いたくなるほどの光景。大島は火山なんですね。

その象徴のひとつ、「スコリアの切通し」が、サイクリングロードの先にあるのです。「スコリア」とは、火山から噴出したものを指すそうで、それが堆積してできたスコリアの塊がルート上にあり、それを切通しているというのです。

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実際にその場所に到着すると、なかなかの迫力!
赤黒く、表面がボコボコしたスコリアの間を抜けると、「ここは地球?」と思ってしまいます。植生も違いますし。

「地球って、生きてるんですね〜」
そんな言葉が思い浮かびます。

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スコリアの切通しを見たら、ルートを走りやすい車道のほうへ変えましょう。方角を東に取り、大島空港の滑走路の下を通ったら、やがて、町営牧場&農産物直売所「ぶらっとハウス」に着きます。

時間がもう少し遅ければ、ここでソフトクリームを食べるのが大島旅行の醍醐味なのですが、今回は牛さんに挨拶するだけで先を急ぎます。

[右側写真/上から順に]

画像へ この看板が見えたところで、ルートを東向きに変え、「ぶらっとハウス」を目指します。

画像へ このトンネル、大島空港の滑走路下なんですよ!

[下写真/左から順に]

画像へ 「ぶらっとハウス」の牛くんたち。こっちに来てくれないかなぁと思っていると…。

画像へ 大きな顔がこれだけ並ぶと、ちょっ、ちょっと怖い…。

画像へ 寺本さんにならって草を振ったら、牛くんたちが集まってきました!

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アップダウンは多いけれど、満足度は120%! ここまで来た甲斐がありました!
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細い道を走って都道208号に出たら、そこが大島一周道路。
基本的にこの道を走れば、グルリと一周できます。

つまり、アップダウンの多いという本格的な大島サイクリングの始まりです。寺本さんに「キツイですよ〜」と脅されながらも、ルート上には見どころがたくさん。

生まれも育ちも大島という寺本さんに、オススメポイントを教えてもらいました。

画像へ [左] 「大島一周道路」という看板をたどって行けば無事に一周できます。

まずは、岡田港を過ぎて白いアーチ型の橋が見えたら、左手にあるトイレに注目。

よーく見ると脇に階段があり、屋根に上がれます。

看板も何もないけど、ここはトイレの上の展望台。

天気が良ければ、富士山はもちろん、南アルプス、三浦半島、房総半島も見えるそうです。

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「泉津(せんづ)」という地域に来たら、「 詳細へ 武田商店 」で休憩を。ここは午前7時〜午後7時前まで、年中無休で開いています。

補給食になりそうなお菓子やバナナも売っています。朝食がまだだった私に、寺本さんがおにぎりを買ってくれました。

画像へ [上] 「泉津」という看板を過ぎてすぐにある「武田商店」。年中無休ですから、町のコンビニのような存在ですね。

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伊豆大島といえば、椿油が女性へのお土産で喜ばれるように、たくさんの椿が咲いています。
これからの季節がちょうど咲き始めで、ピークが2月だとか。

大島一周道路の周辺にも、たくさんの椿が見られます。
なかでも「椿トンネル」と名のつく場所があり、その名の通り、椿のトンネルを抜けることができます。椿といっても、私たちが想像しているような背丈ではないんですから!

画像へ [右] 庭木に植えられている椿とは似ても似つかない椿の大木。冬が進むと、ここが椿の花で彩られるんですね。

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ヤブツバキという椿の原種が自生している大島。
特にこの椿トンネルのヤブツバキは、長い年月をかけて大木と化しています。道路脇に見えている根も迫力があります。

画像へ [左] 椿トンネルを走ります。椿の根が道路にまではみ出していて、ジャングルかどこかに来た気分。

大島公園まで来たら、寺本さんに「ここで休憩を取るといいですよ」とアドバイスを受けました。ここからいよいよ、厳しい上りが始まるんだそうです。

だから、ボトルに水をしっかり入れて、お腹がすいていれば何か口にしましょう。この先は何もなくなるそうなので、トイレも済ませておきます。

大島公園には椿資料館があり、そこでいろんな椿を見ることができます。
また、大島全体の模型もあるので、全体の地形もわかっていいですよ。確かに、ここから上りが始まるということも!

併設の武田売店は、先ほどの 詳細へ 武田商店 の関係だそうで、ここにも空気入れ&工具設置サービスがあります。

画像へ [左上] 大島公園の中にある椿資料館。

画像へ [中上] 世界中の椿のドライフラワーが飾ってあります。中にはまるでバラのような椿もあってビックリ。

画像へ [左下] 係の人に椿の説明を受けました。「ここにもサイクリストがたくさん来ますよ。女性でも一周する人はいっぱいいるから頑張って」と声援も。

画像へ [中下] 椿資料館の女性と記念撮影。気さくにお話してくださって、ありがとうございました。

画像へ [右下] 係の女性が、あんこさんの手ぬぐいを巻いてくださいました。ウレシイ〜!

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大島の本格的なアップダウンとは、斜度はそれほどないものの、本当に「上っては下る…」の繰り返しです。「もうこれが最後か!?」と思うと、また上りが出てくるので、あまり期待せずに淡々とペダルを踏むのがオススメです。

でもね、これが「走り甲斐」ってものです。
考えてみたらここまで、信号は港の周りにちょっとあっただけで、車にもほとんど遭遇していません。たとえ車に抜かれることがあっても、みんな大きく避けて抜いてくれます。

空気入れ&工具設置サービスといい、大島の人はみんな、サイクリストに優しい〜! 途中、寺本さんに「頑張れ〜!」と励まされつつ、ペダルを踏み続けます。

島の南へ到達するころになると、いったん一周道路を離れます。
大島には「筆島」という筆のような島があり、それを臨める場所もあるんですが、アプローチするための道が崖崩れで封鎖されています。地図にも迂回路を示しましたが、看板も出ているので、それに従って迂回ルートを行ってください。