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フリーライターの 詳細へ土肥 志穂 が サイクリングロードを実際に走っておすすめポイントを紹介します!

浜の風を感じる港町散歩

馬車道を走り終えたら、今度は日本大通りへ。

ここにあるコンビニエンスストア「gooz(グーズ)」は、通りにテーブルと椅子が用意されているので、サイクリストの休憩場所にピッタリ。

アイスクリームを食べましたが、ちょっと小腹がすいたので、手作りおにぎりをパクリ。

店内で焼いているパンもあります。

そばに自転車を置けるのでとっても安心!

さて日本大通りを海に向かって走ると、右手に三井物産横浜支店が見えてきます。

この建物、日本初の鉄筋コンクリートビルなんです。

特にモニュメントはありませんが、ビルの全体を見ると、なるほどレトロな面影がチラホラ。

写真撮影をするのにもピッタリです。

そして進行方向正面に見えてくるのが、横浜港郵便局。ここは「外国郵便創業の局」です。

ここで外国郵便が始まるまでは、アメリカ・イギリス・フランス各領事館は、それぞれ独自に局を持って海外との郵便のやりとりをしていました。

そうじゃないと、海外からの郵便は輸送手段がないので、送り返されていたんだそうです!

この状況にたまりかねた前島密が動き、ここで海外との郵便を始めました。

それにしても、日本に住む外国人が母国との連絡が取れなかったとは、不便だったでしょうね。

横浜港郵便局の手前で右へ進み、次の通りを左折すると、ものすごく地味ですが「電話交換創始之地」という看板があります。

1890年、東京滝ノ口と横浜居留地に電話局が設置されて、電話交換が始まりました。

郵便の次は電話。

文明がどんどん進化していくのを感じます。

さらに進んで左手に見えてくるのは、開港広場。

こちらに行くと、すぐに丸いモニュメントに気づくはずです。これが、「日米和親条約締結の碑」。

まさにここで、黒船に乗ったペリーと江戸幕府代表の林復斎が、日米和親条約を結んだのです!

敷地内には横浜開港資料館があるので、歴史に触れてみるのもいいでしょう。

またすぐそばには、「明治10年代に築造されたレンガ造りマンホールと下水管」という遺跡があります。

ガラスで囲まれた中をのぞくと、当時のままの下水道が見えます。
三田善太郎という人が造った、国内初の近代下水道だそうです。

うーん、これだけ「日本初」を見ると、当時の勢いを感じますね。

さて、次に訪れたのは「山下公園」。横浜の観光地として有名ですが、ここにも発祥の地があります。

まず入ってみえてくるのは、無料の休憩所。

トイレやテーブル、子どもたちが遊べる遊具もあって、なかなかくつろげます。

コンビニエンスストアも併設されているので、とっても便利。

それでは中を歩いて行きましょう。

公園のほぼ真ん中あたりに見えてくる、大きな顔のオブジェ。
これが「西洋理髪発祥之地」の像。

明治維新の際、「ザンギリ頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」と言われた、あの「ザンギリ頭」がコレ。 横浜で生まれた西洋理髪で、みんなちょんまげを切ったのです。

私たちが写真を撮ろうとしたとき、ここに座って本を読んでいる方がいらしたので、「すみません。写真を撮りたいんですが」と声をかけたら、 「どうぞ、どうぞ。みんなのザンギリですから!」と立ち上がってくれました。

その方の話では、山下公園内で1日中日影ができるのは、この像のところぐらいしかないんだそうです。 だからサラリーマンたちも、お昼はここで休んでいる人が多いんだとか。

みんなに親しまれている「ザンギリ」なんですね。

引き続き自転車を押して歩きます。

横浜市の花であるバラの庭園を抜ける手前で見つけたのが、「かもめの水兵さん」の歌碑。

この歌、横浜で生まれた童謡なんだそうです。

近くに停泊している氷川丸には、実際にかもめがたくさん並んでいます。昔を思い出して、みなさんも一曲どうぞ!

ちなみに「赤い靴はいていた女の子の像」も公園中央にあります。

そして山下公園のシンボルとも言える氷川丸は、太平洋戦争中に病院船として使用され、戦後は日本唯一の外航客船となったそうですから、 この船も外航客船発祥と言えるのでしょうか?

中も見学できるので、時間に余裕があればぜひどうぞ!

山下公園の端には、「世界の広場」という高台があります。

「水の階段」と呼ばれる場所は、この時期、子どもたちが足をつけて遊んでいます。

私も真似したいくらいですが、ガマン(笑)。

さてどんどん行きましょう!

世界の広場を抜けると、「フランス橋」に抜ける道があります。「人形の家」の脇を通ると、そこには「青い目の人形」の像が。ここでも歌いたくなっちゃいます。 そして、高速道路の下に渡っているのが「フランス橋」。そこを渡ると、「フランス山」と名前がついた、小高い丘が見えてきます。

その麓の公園にも発祥の地が2つ。

まずは「横浜ボウリング発祥の碑」。ボウリングそのものは長崎が発祥だそうですが、横浜と言えば「ハマボウル」(2007年営業終了)。 横浜に外国人居留区ができた際、ボウリング場もできたんだそうです。

そして公園のすぐ脇にあるのが、「クリーニング業発祥の地」。 外国人が多く住むようになると、当然、西洋式の洗濯方法が商売になったというのはうなずけます。