さぁ、いよいよサイクリングに出発!
今回は2日分けて2つのコースを行くことにしました。
初日はあまり時間がないので、吹上浜砂丘自転車道を行くお手軽コースへ。
そして、現地に着いてビックリ。
地元の「かせだサイクリング倶楽部」のみなさんが案内してくださるとのこと。平均年齢が結構高そうですが、みなさんお元気! こっちがうらやましくなります。
ベテランサイクリストの導きがあれば、きっと走りやすい道へいざなってもらえそう。
まずはご自慢の県立吹上浜海浜公園へ。
面積約110ヘクタール(東京ドーム約2個分)もある広大な公園で、ここにもレンタサイクル施設があり、公園内をサイクリングできます。
それとは別に近ごろ自慢となっているのが、人工芝のサッカーグラウンド。 しかも2面!
さらに驚きなのは、全国の強豪高校サッカーチームが、ここで合宿をしているんだそうです!
昨年、高校サッカーを制した広島皆実高校はもちろん、史上初の10得点を挙げ、現・鹿島アントラーズの大迫勇選手率いる鹿児島城西高校も、 このグラウンドで練習したんだとか。
未来のサッカー選手にとって、ここは登竜門的グラウンドになりそうですね。
サッカー場を見学したあとは、サイクリング倶楽部のみなさんに導かれて小道を行きます。
小道を抜けたと思ったら、そこに現れたのはマァァーースグなサイクリングロード。
そう!
これが吹上浜砂丘自転車道です。
始点はもっと南にあるそうですが、その始点から日置市日吉の終点まで、約24kmもこのサイクリングロードが続きます。
ひゃー、こりゃ走りやすそう!
実際、走りやすいし!
そして、どんどん走っていくベテランライダーを追いかけていると、また脇道にそれます。
未舗装路を進むと…、わぁ、海だ!
次に現れたのは吹上浜。
鳥取砂丘、九十九里浜と並んで日本三大砂丘と言われており (南さつま市の見解。九十九里に代って中田島砂丘という説もあります)、 全長約47kmもあって、長さでは日本一です。
もぉーーー、どこまでも、どこまでも続く砂浜。
フランス西海岸もこんな雰囲気だったような…。
ちょうど黄砂がきていたので、遠くの景色が見られず残念。
ここはウミガメが産卵に来るんだそうですよ。
再びサイクリングロードに戻りますが、それにしてもまっすぐな道。歩行者自転車専用道なので、車の心配はありません。 モリモリ進むぞ〜。
すると目の前にミニ・横浜ベイブリッジのような姿が…。
近づいてみると、出たぁ〜。
今度はこのサイクリングロード随一のビュースポット、サンセットブリッジ。
「えぇー、車は通れないんですか!?」と驚く人がいるというほど立派な、歩行者自転車専用ブリッジです。
ここから見る夕日が見事なので、サンセットブリッジと名づけられました。
この時期の日中に見モノなのは、絶滅危惧種にも指定されているクロツラヘラサギの観察。
毎冬、この海岸に飛来するんだそうです。
ちょうど公園管理の方が双眼鏡を持っていらっしゃったので、私もさっそく観察。
おーおー、いるいる!
並んで水中の餌をついばんでいます。
「クロいツラでヘラみたいなくちばしを持ったサギ」という意味で名前がついたそうですが、ホント、そのまんま。 貴重な鳥を見ることができました。
この辺りは野鳥観察に適しているので、観察スペースがいくつか設置されています。
サイクリングの途中に寄ってみると、季節ごとに違った鳥が見られます。
そうそう、「さんぱる」のお部屋名も、周囲で見られる鳥の名前がついているんですよ。
「クロツラヘラサギ」という部屋に宿泊した田中カメラマンの部屋には、ちゃんとクロツラヘラサギの写真が飾ってありました。
野鳥観察を終え、今度はかなり「走りモード」になって進みます。それにしても、みなさん速い〜。
かせだサイクリング倶楽部は創設されて10数年が経っているそう。月1回の月例サイクリングも、同じだけの歴史を重ねています。
現会長の長崎広人(ひろと)さんは55歳で、自転車暦30年。輪行をする旅派のサイクリストでしたが、33歳でトライアスロンを始め、 スポーツとしての自転車を楽しむようになりました。
前会長の藤崎重昭さんは75歳。自転車暦は13年だそうですが、その前はひどい腰痛に悩まされていました。 でも自転車を始めてからは、腰痛もすっかり良くなったんですって!当時、役所勤めだったため、同僚にも自転車の良さを広めたと言います。
大江勝昭さんは65歳で、自転車暦12年。やはり自転車で腰痛が解消されたんだとか。奥様もサイクリストです。
栫(かこい)昭二さんは60歳。マラソンを続けていますが、4か月ほど前から自転車の魅力にはまり、倶楽部のサイクリングに参加しています。
みなさん、私の両親なんかと変わらない歳で、藤崎さんは75歳と言いますから、その元気さに頭が下がります。 スピードを保って、淡々とペダルを回されるんですよ!
まっすぐ伸びる松林のサイクリングロードを走っていると、長崎さんが「そろそ松林の景色も飽きてきたんじゃない? 田んぼの風景なんかどう?」と声をかけてくれます。
サイクリングロードは走りやすくていいんだけど、確かに別の顔も見てみたい気がします。
ご案内をお願いすると、「じゃあ、廃線跡に行きましょう」と。
この辺りには昔、鹿児島交通枕崎線(通称: 南薩鉄道) という、当時日本最南端の私鉄が走っていました。
しかし、経営悪化、1983年の豪雨で受けた被害などあり、1984年に廃止されたのです。
サイクリングロードは、途中からこの廃線跡と合流するそうですが、一般道路化した廃線跡へ少し早めに入ろうというワケ。
「京田 (きょうでん)」と書かれたところを右に曲がり、みなさんに導かれるまま行くと、出ました〜! 何!? この広くてまっすぐな道!
まっすぐなサイクリングロードを抜けると、そこは、まっすぐな一般道でした。こりゃ、サイクリングロード以外の場所も走りやすいや。
その後は、見晴らしのいい丘を紹介してもらったり(上りはなかなかこたえましたが…)、 3月29日に開かれるMTBのJ1コースを一部試走させてもらったり。
最後は、みなさんと記念撮影。1日どうもありがとうございました!
みなさんから元気をいただいた気分です!