せっかくここまで来たら、楢葉町の自然を満喫するコースを走りたいもの。
サイクリング初心者に最適なのが、木戸川沿いを上流に向かい、大滝神社まで行く片道10kmのコース。
大滝神社は、熊野の那智山本宮から神霊が奉じられたと言われており、大同2年、那智麻呂という行者がその神霊を運んできたんだそう。
那智麻呂は杖を持ってこの地に入り、その杖が根を張って樹齢1000年のじい杉・ばあ杉に成長したという伝説が残っています。
じい杉・ばあ杉は、その名前が表すとおり、仲良く並ぶ2本の大きな杉。
その高さは37m。苔むす表面は林の柔らかな日差しを受け、まるで微妙な輝きを携えたビロードのように見えます。
この杉のそばには布滝のほか、雄滝・雌滝という、これまたつがいの滝が落ちる木戸川が流れていて、本当に心が癒されます。
ここまでカップルにちなんだ名所があると、恋愛成就の伝説も生まれそうですね。
コースは川沿いを走るので、それほどアップ&ダウンはありません。
サイクリングターミナルから国道6号線に出て、木戸川を渡ったら右へ。
そのまま上流に向かって進み、いくつか分かれ道はありますが、「大滝神社」「木戸ダム」「木戸川渓谷」などの案内板があるのでゴールはすぐにわかります。
車はほとんど走っておらず、建設中の木戸ダムで働く作業車がほとんど。
奥まっていくと傾斜がありますが、少し息が上がるぐらいなので、かえって走り甲斐があります。
大滝神社の鳥居が見えたらそこがゴール。
じい杉・ばあ杉はそこから5分ほど歩いたところにあり、現在、遊歩道が整備されていますので、歩きやすい靴を携帯しておくとまた楽しみも広がります。