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フリーライターの 詳細へ土肥 志穂 が サイクリングロードを実際に走っておすすめポイントを紹介します!

走る速度に合わせてランチポイントを2か所ご紹介!

さて、スタートしてから 詳細へ 薬師寺 のあたりでちょうど10km。ゆっくり見学しながら走った人は、そろそろお腹がすいてくるかもしれません。

そんな人にオススメしたいのが、奈良自転車道沿いにあるカフェ「 詳細へ パルロワ 」。

オーナーの東佐知子さんは、2年半フランスに住み、念願のカフェを奈良にオープンさせました。

「大阪生まれなんですが、カフェを開くならココだという思いがありました。奈良に流れているのんびりとした空気感が、フランスと似てるんですかね (東さん)」
確かに店内へ入ると、ここだけ時間がゆっくり流れている感じ。こういう雰囲気、女性は大好き!

フードメニューの目玉は自家製パン。バターとジャムを塗って食べる「パン・プチ (350円・ヨーグルトつき)」という気軽なメニューもありますし、種類豊富なサンドイッチもあります。

サイクリングの途中は、これくらいのボリュームがちょうどいいですね。
しかも今回は、このあともおいしいスポットに寄る予定。

めずらしいのは「おとうふパン」。
豆腐を練りこんで焼き上げたパンなんだそうです。

そのめずらしさに惹かれて、「おとうふパンサンドのメランジェ (780円)」を注文。

パンは豆腐の水分を含むからか、白い部分がモッチモチ。個人的にモチモチパンが大好きなので、これはかなりハマりました。サンドしてあるタマゴサラダは、ちょっとスパイシー。
聞けばパプリカとカレー粉が少し混ぜてあるとか。

それだけで、おかず度 (←わかります?このニュアンス。おやつじゃなくて、食事してるって感じる度合い) がアップ♪

もう1つは、カマンベールチーズと生ハムが挟んであるんですが、もう、これぞ「フランスのサンドイッチ」という感じです。私も取材でフランスへ行くことが多いんですが、この組み合わせのサンドイッチを向こうで何度食べたことか。

奈良自転車道を走っていて、右手に 詳細へ 薬師寺 が見えたら、左手にある一軒家がパルロワです。
ぜひ寄ってみてください。

詳細へ パルロワ を出たら、これまで南下していたコースは、向きを東に変えます。

その途中にあるのが「 詳細へ 大安寺 」。

詳細へ 東大寺に次いで大きなお寺だそうで、昔は「南大寺」とも呼ばれていました。
癌封じのお寺としても有名だそうです。

さて、先ほどはスタートから10km地点のランチスポットを紹介しましたが、「それではちょっと早いな」と思う方は、約20km地点にあるカレーのお店「 詳細へまんま亭 」はいかがでしょう?

こちらは奈良、いや、関西のサイクリストにとっては超有名店。それは店に入るとわかります。

テーブルの脇と壁にロードバイク。
さらに選手のサイン入りポストカードやジャージがたくさん目に飛び込んできて、見上げればホイールで飾られた照明器具…。

そうなんです!
ここのオーナーは自転車大好き。そして、サイクリストがこぞって集まるカレー屋さんなんです。

オーナーの石津佳也さんの本職は、「古楽」のお面を作る古楽面師。
古楽面は奈良の伝統工芸です。作品作りは集中してしまうと何日もこもってしまうそうなんですが、そんなとき気分転換をさせてくれたのが自転車だったとか。

「今では自転車ばっかり乗っていて、気分転換に面を作るって感じかな?」と冗談をいうほど、石津さんは自転車に夢中。

肝心のカレーのほうはというと、一番人気は「チキンカレー (1,000円)」。骨付きもも肉が丸ごと入っていて、ボリューム満点。

肉はスプーンでほろほろと崩れるほどやわらかく、聞けば下ごしらえに1日、焼いてからワインで煮て1日…と合計2日もかけて調理しているんだそう。

サイクリストに大人気のこのお店も、「しょっちゅう閉まってるのが難点」と仲間たち。

「土日祝はレースに出ていることが多いので、お店は休みのことも多く…。普段も天気が良かったら走りにいってしまいますからね。みなさんに迷惑をかけちゃうんで、平日もお昼のみの営業にしました (石津さん)」

おやおや、本当に自転車がお好きで!
だったら許しちゃいます。みなさん、営業日は電話で確認してから行きましょうね。

ただし4月11日の奈良サイクルフェスティバルの日は…?
石津さん、1300年祭のメイン会場でおこなわれるタンデムとタイムトライアルにボランティアスタッフで関わるんだそう。

でも午前中で終わるので、すぐに戻ってみなさんのためにお店を開ける予定とのこと。電話して行ってみてくださいね♪

修学旅行で来たはず? 大人になっての奈良は、また違った景色が見えてくる

詳細へまんま亭 を過ぎたら、今度は北向きに走ります。
目指すは「 詳細へ東大寺 」。もちろん世界遺産です。

東大寺の前には、今、奈良でホットな観光スポット 詳細へならまち がありますが、今回は最後のホッとひと息ポイントに取っておきます。ならまちは飲食店も多いので、ここでランチをするのもいいですよ。

写真 写真写真

さて、詳細へ東大寺 に着いたら、南大門の前で左手を見てみましょう。
「東大寺自転車駐輪場」という立派な看板があり、ちゃーんとスタンド付きの駐輪場が完備されています。

これぞ、観光スポットの鏡!

自転車はブームになっているし、いろんなところへ自転車で出かけたいと思うんですが、駐輪場がない!しかも、スタンドのないスポーツバイクはとめられない!

実は今回の案内役でもあり、奈良サイクルフェスティバルの実行委員の1人でもある上司辰治さんは、なんと東大寺がご実家。

奈良のサイクリング環境を良くしようと、日夜努力を続けられており、その表れの一部がこの駐輪場です。

自転車を無事に止めたら、歩いて南大門をくぐりましょう。
南大門の両脇には、ご存じ仁王像が立っておられます。改めてその大きさにビックリ。

東大寺と言えば、みなさん、たいていは修学旅行で訪れているハズ。

私も来ました。でも、「大仏様を見た」という記憶だけで、ほかはなーーんにも覚えてないんですよね。そのありがたみも、スゴさも、学生時代にはわからない。たぶん。でも、今になって仁王像を見るとどうでしょう!

各地の寺院で仁王像を見てきて、むしろ、「ここはどんな仁王さんかな?」と楽しみになりつつある今日この頃。でも、でも…、やはり東大寺の仁王像は素晴らしい! まず力強さが違う。そして美しい。

こんなに違うものかと、ショックを受けるほど。

そして、門をくぐってまたショック。

大仏殿って、こんな立派な建物でしたか?
…と、中学生の私に聞きたい。

ショックを受けたところで、今回は特別に東大寺持宝院住職・上司永照氏に案内をしていただきます。辰治さんのお兄さんです。

ちなみに、永照氏もサイクリスト。

むしろ、永照氏のほうが先に自転車に興味を持ち、その影響で辰治さんが始められ、今は自転車関係の仕事につかれているとか。

永照氏はランドナー派で、トーエイやアルプス、ペガサスなど所有していらっしゃるそう。さらに、奈良のお寺関係者はサイクリストが多く、東大寺の長老のおひとりと、管長様、そのほかの僧侶の方々もテスタッチを所有。

もっというと、ならまちにある元興寺(世界遺産) の住職さん、法徳寺の僧侶さん、先ほど寄った 詳細へ 大安寺 の貫主さんたち…などなど、みなさんサイクリストなんですって!

そういえば、5月におこなわれるツアー・オブ・ジャパンの奈良ステージは、東大寺がスタート。こんなに自転車に理解がある方々ばかりなので、奈良ステージも実現するというもの。

さて話を戻しましょう。

今回は永照氏にありがたいお話をたくさん聞いて、本当に勉強になりましたし、大人になったからこそ持てる感動がありました。

その中で、東大寺を訪れる上で最も知っておいてほしいことは、「なぜ人々がそうまでして、大仏様を造り、守ろうとしたか?」という点です。

さっき私は、大仏殿の大きさに驚きました。でもこの大仏殿、最初はもっと幅があったのだそうです。

小さくなってしまったとは言え世界最大の木造建築なんですが、やむを得ず縮小してしまった過去には、胸が熱くなるようなエピソードが。

この大仏殿は2回焼失しています。そのたびに再建するわけですが、それには多くの資金、資材、労力が必要です。重機のない時代に、これだけのものを造るのです。

再建は困難を要しました。犠牲もたくさん出ました。
それでも再建し、大仏様を雨風から守りたかった人々の想いは甚大でした。

1回目の再建は鎌倉時代。そのときはなんとか元の規模近くまで復興させることができました。基礎となる柱も天上まで達する一本柱を使い、建物の幅も維持しました。
しかし2回目の焼失は戦国時代。一本柱には樹齢1000年以上の天然木が必要なんですが、混乱の世の中でどうして手に入れることができるでしょう。

それでも大仏殿を再建しなければならない。
なぜならその間100年近く、大仏様は雨ざらしにされていたというのですから。そこで人々は仕方なく、建物の幅を狭め、柱を寄木で造るという方法を取って、江戸時代にようやく再建させました。

そして大仏様も受難の道を歩んでいます。

特に頭部は私たちが見ているお顔が四代目。
戦火のたびに頭部が落ち、一時は木の枠に銅板を張っただけという時代もあったとか。

そこまでして、みんなが守ってきた大仏様の存在を知ると、感慨もひとしお。これは二度目の修学旅行だからこそ理解できることなんですよね。

またさらに私を感動させたのは、最初の復興を指揮したのが重源上人であること。

重源上人といえば 詳細へ2008年2月 の特集に登場しましたよね。

防府を訪れた際、佐波川沿いの自転車道を走りました。
重源上人はあの山口の奥地から、東大寺復興のための木材を運んだのです。その従事者をねぎらって造ったのが岩風呂でした。

日本をこうして自転車で旅をすると、ストーリーがつながるのです!感動!

そんな話を聞いたあとに、大仏様に対面するとどうでしょう!畏敬の念を抱くのはもちろん、なんだかかわいそうな、いや、いとおしいような気がしてきます。

確かに顔の部分は、胴体や脚と比べていくぶん新しいような。

「今日は男らしい顔をされている」

同行してくださった方の誰かがそう言います。

大仏様は、見た時間帯、はたまた見る人の気持ち次第で、男らしかったり、女らしかったり、笑っていたり、怒っていたり…いろんな顔に見えるんだそう。

さて、みなさんが訪れたときは、どんな顔に見えますかね?