蓮見先生が「ぜひ寄ってみるといいですよ」とおっしゃってくれたのが、 「 稲葉酒造場 」。
筑波の地酒「男女川(みなのがわ)」が有名な蔵元で、最近では「すてら」という純米酒が人気です。
アクセスは、「男女川」の看板が目印。
筑波休憩所のすぐ手前に、右へ入る道があります。その先に看板があり、その後も看板が続きますので、たどって行けば到着。
「 稲葉酒造場 」
の創業は1867年。
創業来、筑波山神社のお神酒としても使われているそう。
男女川は筑波山の男体山と女体山の間を流れる川で、
「つくばねの 峰より落つる男女川
恋ぞつもりて淵となりぬる」
と、小倉百人一首にも詠まれています。
六代目を受け継ぐ稲葉伸子さんは、バリバリのキャリアウーマンから、実家のこの酒蔵を守るために、 イチから杜氏の勉強をし、「すてら」を生み出しました。
筑波山麓の湧き水と、一級品の酒米だけで作った酒蔵限定販売のお酒。
つまり、酒屋や通販では買えないのです。
たとえば「すてら・雫酒」は、もろみを袋吊りにし、そこから落ちる一滴一滴の雫を集めて作ったお酒。
新たな発想で醸造した「すてら」は、今までにない日本酒の味わいで、かなりの人気をはくしています。
雰囲気バッチリの試飲ルームでは、週替わりでおすすめ3種の日本酒を試飲することができます。
仕込み期間を外せば、酒蔵の見学もできるそうなので、予約して行ってみて下さい。
それにしても、外観といい、内観といい、歴史を感じさせるステキな場所です。
つくば市の「観光協力の家」ということで、トイレをお借りすることもできます。お庭で池を眺めながら休んでいると、心が安らぎますよ。
でも、話を聞かせてくださった伸子さんの夫・稲葉芳貴さんは、「この環境ではなく、お酒が人を呼んでいるんだと思います」と、 酒造りにかける心を言葉にしてくれました。
さすが自慢の「すてら」。
なにせ、最初の樽で出来上がった分は、1か月で売り切ってしまうそうですから。
再びサイクリングロードに戻ると、そこはすぐ筑波休憩所。
まさに筑波山の麓。
土浦から約20km地点…ということは、つくばりんりんロードを半分来たことになります。
屋根つきのホーム、清潔なトイレ…、藤沢休憩所よりもさらに立派な休憩所です。きっと筑波山詣でにぎわった駅なんでしょうね。
また、そばを見るとりんりんロード利用者のための駐車場があるじゃないですか!
ここまで車で自転車を運び、サイクリングをするのも手です。
そうすれば、帰りに「すてら」を買って帰れるし。
(今回は一升瓶を抱えて走るわけにもいかないので、購入を断念したんです)
筑波休憩所をあとにすると、上大島という場所でりんりんロードは一般道に出ます。
信号を渡り、道路が赤茶色に塗られている部分をたどって行くと、県道14号と41号のY字路に行き当たるので、右の県道41号のほうへ。
ここは2kmほど、県道沿いの歩道を走ります。