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フリーライターの 詳細へ土肥 志穂 が サイクリングロードを実際に走っておすすめポイントを紹介します!

荒川にかかる橋は、世界初がいっぱい。こういうウンチクいいかも!

走りやすいアラサイ右岸を、順調に進む私。
気分が良すぎて、思わず笑顔もはじけます。

カメラマンさんと一緒に、おしゃべりをしながら2列走行。

この「2列で走れる」というのが、サイクリングコース選びのポイントでもあります。

都内にはそういう場所は少ないですが、おしゃべりしながらだと、距離もアッという間に稼げるし、ただ黙々と走るより断然楽しい!

スタートから8km地点、ちょうど河口から17km地点で、カメラマンさんがまたまた発見。「この橋、形が面白いなぁ」。

2列走行をしていると、こうして見聞きしたものを会話にできるのもいい点です。

カメラマンさんの言う先を見ると、確かに変わった、立派な橋が。

あとで調べたらこの橋は「五色桜大橋」と言って、「ニールセンローゼ橋としては世界初の二重構造」とのこと。

「ニールセンローゼ橋」とは、アーチ橋の一種で、アーチから橋を吊る部分がケーブルになっているのが特徴なんだそう。

ここが鋼材になっているのは「ローゼ橋」で、ケーブルになっているのが「ニールセンローゼ橋」。

名前から想像できる通り、ニールセンという人が考案しました。

こういうウンチクが語れると、タダの橋も見ごたえがありますね。
前回の「かつしかハープ橋」も世界初の橋でしたものね。

さてさて、ゴールの「 詳細へ岩淵水門 」は、 水色の水門と聞いていたので、それを目印に目的地を探します。

すると、河口から20kmの地点に水色の水門が出てきました。

走行距離は11km。確かにそろそろゴールが見えてきてもいいはずですが、見えた水門は川の向こう岸にあります。

うーん、なんだか違う気がする…。

土手に上がってみると、少し北上したところに、またまた水色の水門が見えます。

あれれ? ここは聞いてみるしかないと、散歩をしている方に訪ねると、 土手に上がって見えたほうが「 詳細へ岩淵水門 」とのこと。

さらに先には、赤い「 詳細へ旧岩淵水門 」も見えます。

と言うことは、ゴールはもうすぐ! おじさんにお礼を言って、先を急ぎます。

東京を水害から守る水門2つ。思わず「ご苦労様です」と言いたくなる。

さぁ、ゴールの「 詳細へ岩淵水門 」に到着!

ここへ来てわかったんですが、ここまで私は、荒川と隅田川に挟まれた、大きな中州のようなところを走っていたんですね。

走っていたコースをそのまま進むと道が終わり、岩淵水門は隅田川にかかる橋のような存在になっています。

数人のサイクリストは、ここで小休止を取りまた引き返して行ったので、ここで折り返すのが練習コースとしてポピュラーなのかもしれません。

東京を水害から守るために作られた水門ですが、こうしてサイクリストの休憩場になったり、近くでは幼稚園児たちが遊んでいたりするところを見ると、 近所のみなさんの憩いの場になっていることがわかります。

一応、 岩淵水門 をゴールにしたんですが、少し先に「 詳細へ旧岩淵水門 」 があるので、そこも訪ねてみることにしました。

詳細へ新岩淵水門 」は 「青水門」と呼ばれていますが、古いほうは「赤水門」と言われます。
その愛称通り、「 詳細へ旧岩淵水門 」は赤色。

史跡として残されていますので、今は水門として機能していません。

水門を渡った先には小島があり、そこでお弁当を食べているご婦人方もいらっしゃいました。

何もないところですが、小ぢんまりとしていて、なぜか心地良い。
私もお弁当を持ってくることができたら、ぜひのんびりしたいスペースでした。

ちなみにこの旧岩淵水門、1916年(大正5年)に着工し、1924年(大正13年)10月に完成したんだそうです。
実に8年もかかって出来あがったなんて、昔の人の苦労がわかります。

それもそのはず、荒川は昔、その名の通り荒れ狂う川だったそうで、この地域を何度も水害で襲っていました。

近年では1947年(昭和22年)、カスリーン台風によって8.6mも水位が上がったとのこと!

水門の先にはボードウォークがあって、赤水門の全景が見られるほか、近年、どこまで水位が上がったことがあるかを示すポールを見ることができます。