諫早市内に宿泊したあとの2日目は、ロングライドに出かけます。
ロングライドといっても、約52kmのAコースのほか、約15kmのBコースもあるので、脚力に合わせて選んでください。
まずBコースで行くのは、ニュースでも話題になっている諫早湾中央干拓。もともと入り江になっていた場所を埋め立て、農耕地として使われている場所です。
話には聞いていましたが、これはホント、広大でフラットで、ちょっと人工的。
1.5kmもズーーーッとまっすぐな道を走れるんですよ。場所によっては2.5kmの直線が取れるそうです。うまくルートを取れば、コーナーを3回曲がるだけで4kmちょっとのコースを走れます。
休みにもなれば、サイクリストがたくさん。先日の全日本選手権ロードタイムトライアルで優勝した萩原麻由子選手も、直前合宿をここでおこなったとか。
日本チャンピオンの脚が、ここで生まれたなんてスゴイですね。私も走りながら、「ここって全日本TTのコースにしたらいいのに」と思ったくらい、まっすぐでフラットでした。
周囲には麦とか、野菜が植えられています。
確かに長崎は、農作業のしやすい平地が少ないので、これだけの農地があればずいぶん作物が採れるだろうなーと思いました。
諫早湾の問題―――。
一緒に走ってくださった地元の方の話ですと、
「僕らが鼻たれ小僧のころから問題になってて。あの頃は食べ物がなかったから、堤防造って、こういう農耕地が必要だったんだけど…。
今は、そういう時代じゃないでしょ。いつの間にか堤防は、治水の役目になっちゃって」と。
この問題は立場によって解釈が変わってくると思うので、ここでは明言しませんが、きっと、ここに立ってみるとそれぞれ感じることがあると思います。
今回のこの大会は、今、諫早がどうなっているのか理解するいいチャンスにもなりますね。
Bコース参加者は、中央干拓の脇をかすめ、潮受堤防から諫早湾を見てみましょう。
諫早湾に蓋をした、まさにその堤防の上を走ることができるのです。
こちらはまたまた7kmの直線。ちょうど真ん中ぐらいに、駐車場と歩道橋があるので、歩道橋に上がって、またその迫力を楽しむのもいいでしょう。
その後Bコース参加者は、長崎ならではの「坂」へ行きましょう。
自慢の脚力を発揮させたいのが、広域農道の「大村多良岳レインボーロード」。
「広域農道」と言えば、この連載を長く読んでいらっしゃる方、またベテランサイクリストならピンとくるでしょう。そう!
広域農道はサイクリストの天国。道がキレイで車があまり通ってない!
ここのレインボーロードも例外ではないのですが…。なにせアップダウンが…。
距離3829m、標高差204m、平均斜度5.3%を上ったあと、標高差50〜70mを何度も繰り返す感じです。
こりゃ、ロードで来たら走り応え充分!逆にロードじゃないと、かなり難儀。
私もロードで来ればよかった。