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フリーライターの 詳細へ土肥 志穂 が サイクリングロードを実際に走っておすすめポイントを紹介します!

因島=除虫菊=蚊取り線香とは初めて知った!

昨年6月にしまなみ海道のレポートをしましたが、その際は四国・今治からのスタートでした。今回は、広島側から!

しまなみ海道は「西瀬戸自動車道」の愛称で、それを一部利用した自転車道が「瀬戸内海横断自転車道」、その広島側が 「向島因島瀬戸田(むかいしまいんのしませとだ)自転車道」というんだそうです。そこを今回走るんです。

うーん、なんだかややこしくなってしまいましたが、「しまなみ海道を広島から自転車で行くぞ!」、これでいいですね。

スケジュールは、尾道に前泊して1日走り、夕方には新幹線に乗るというもの。

制限時間約10時間。帰る前に尾道ラーメンも食べたいし、レンタカーを返却しなければならないし、さぁ、どうやって回るか?

実は、尾道から多々羅大橋(広島と愛媛の県境にある橋)まで行こうと思ったら、片道約40kmあるんですよね。 往復80kmで撮影をしながら…、かなりキビシイ。

しかも、尾道からお隣の向島は尾道大橋があるんですが、自転車は走れないんだそう。
すると渡船を利用することになります。

それはそれで風情があっていいけれど、時間がかかるし、向島出身の方に、「向島は観光客向けという意識がないから、見るところがないんですよねぇ」 と言われ、今回は断念。

もちろん、日常の風景があふれる町並みは、走っておもしろいものなんですけど。

結局、インターネットやら地元の方の意見やらを参考に、因島の 「 詳細へ重井西港 」を スタートすることにしました。

因島は向島の次の島。

重井西港は島の西側にあり、すぐに生口(いくち)橋を渡れ、生口島に到着できます。 因島も生口島も観光名所がたくさんあって、重井西港から生口島の耕三寺までは15kmほど。

詳細へ 重井西港 」には駐車場があり、レンタサイクルもありますから、「しまなみ海道を少し体験したみたい!」という方にもおすすめです。

尾道から新尾道大橋、向島、因島大橋を車で走り、重井西港へ到着。
カメラマンさんは500円でママチャリを借りてスタート。

重井西港からふと目をやると、丘の斜面に白いお花畑が。

「もしかして、あれが因島で有名な除虫菊?」

うろうろしていると、町の人が「どこへ行くん?」と声をかけてくれます。
「除虫菊見たいんですけど」と言うと、先ほど見たお花畑を案内してくれました。

「昔はいっぱい咲いていたんだけど、観光用に、あそこに植えてあるんよ」。おじさんはちょっと寂しそうに言います。

港を出たら左に曲がり、道沿いに坂を上っていくと、鋭角に折れ曲がるところに「除虫菊」の看板。ここを上れば除虫菊畑に到着です。

途中、この島独特の立派な家をたくさん見ました。2階の壁と窓の作り方がめずらしいんです。

ところでみなさん、除虫菊ってご存知ですか?

蚊取り線香の成分になっている菊。
私は今回初めて知りました。

かつて因島は、除虫菊の栽培が盛んにおこなわれていて、5月末には島中が白い菊の花に覆われていたんだそう。世界中に輸出されていたほどといいます。

でも今は、化学薬品が取って代わり、除虫菊の姿もなくなってしまいました。

蚊取り線香といえば「金鳥」が有名ですが、あれはブランド名で、会社名は大日本除虫菊株式会社というんですね! (それも初めて知りました)
蚊取り線香のパッケージには、ちゃーんと除虫菊が描かれていました。

しかもよく見ると、因島はいたるところに除虫菊の絵が。
高速から降りたところの壁、防波堤などなど。

畑のそばに立ち、花の匂いをかいでみましたが、特に蚊取り線香の匂いはしませんでした(笑)。 あとで調べると、花そのものに殺虫効果はないそうです。