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2012年を迎えて  谷垣 禎一 会長挨拶

 新年あけまして おめでとうございます。
 平成24年の新春を迎え、謹んでごあいさつ申し上げます。
 全国の自転車愛好者やサイクリストの皆様をはじめ、自転車に関係する業界の皆様方には、日頃から財団法人日本サイクリング協会(以下、JCA)のサイクリング普及啓発事業に対し、深いご理解とご協力を賜りまして、厚くお礼申し上げます。
 
 JCAは本年度も、一般市民のスポーツ志向、健康志向及び地球温暖化に伴う環境保全に対する意識の高まりを受けて、人と自転車そして環境に優しい健康で安全な社会作りを推進して参ります。

 また、一昨年の大震災や台風等の災害で被災された方々に、改めて心よりお見舞い申し上げます。
 私どもJCAは、「一緒に歩もう。日本の絆」をテーマに掲げ、いち早く全国の自転車愛好者やサイクリストの皆様と共に、被災された皆さまの安全と一日も早い復興をされるよう、義援金の募金活動、5月22日JCA創立記念日の「サイクリングの日」には、震災復興支援のチャリティライドを東京都内で行い、たくさんの自転車愛好者とサイクリストの皆さまのご参加とご理解を得て、義援金や自転車を被災地にお送りすることができました。
 我々自転車愛好者とサイクリストのみならず市民の一人一人の「絆」による強い力と強い心で支え合ってこそ、大災害を乗り越えて復興できると実感いたしました。
 
 さて、昨年末に発表された日銀の短観が半年振りにマイナスとなり、現在の社会的状況は経済不況、構造改革、少子高齢化等々、決して余談を許さない状況にあります。
 しかし、このような状況であっても人々は自分自身の「クオリティ・オブ・ライフ」の向上をめざして創意工夫し努力しており、最近では「ワーク・ライフ・バランス」に対する関心の高まりも見せており、まさしく余暇の取り組みに対してその重要性を示すものとなっております。
 サイクリングをはじめとする余暇活動においては、幅広くレジャーを楽しむのではなく、自分の好みに合ったものをある程度集中して楽しむニーズ(選択投資型余暇)が増えており、余暇活動の絞り込み傾向が顕著となっていると言われております。
 JCAは昨年から「楽しいサイクリング」と「正しいサイクリング」という二本の柱を掲げ、具現化に取り組んでおりますが、先ず「楽しいサイクリング」を具現化し多くの皆さんに認識して頂くため、今年も多くの魅力あるサイクルイベントを開催してまいります。
 本年の主たるイベントは、昨年は大震災の影響でやむなく中止した蔵王におけるヒルクライム、自然との共生を目指すMt.FUJIエコサイクリング及び信越五高原ロングライド、休日の東京都心を爽快に走り抜ける東京シティサイクリング、乗鞍、美ヶ原のヒルクライム、来島海峡大橋サイクリング大会、サイクリングアイランドである沖縄県での全国サイクリング大会、全国6地区でのブロックサイクリング大会、各都道府県単位で行う各種のサイクルリング大会などを更に充実して開催していくとともに、新たな取り組みとして新規のチャレンジ型サイクリングの実現を目指しているところです。
 人々の健康志向・自然志向は、今後もますます高まるものと予想され、JCAの提供するサイクリング大会において地域の文化に触れ、人々との交流を促進することができれば、質の高い余暇活動としてサイクリストの心と体に潤いを与えるものと期待しております。
 また、「正しいサイクリング」の具現化にむけ本年は一歩進めて、1.右側通行はしません!2.歩行者を最優先します!3.夜間・暗所ではライトを必ず点灯します!の3つの最低限の交通ルール・マナーの誓約を行っていただくことを目的とする「JCAサイクリスト誓言」を制定し、各都道府県サイクリング協会及びJCA賛助会員が率先して社会の模範となり広く一般社会に普及させ、JCA組織あげて自転車が起因する交通事故の撲滅に努めます。
 
 以上のほか、サイクリングを楽しむための様々な情報やサイクリングに関する有益な情報などを当協会年4回発行の季刊情報誌「サイクリングジャパン」及びオフィシャルサイト「JCA」において提供し、サイクリストの皆様が心身ともに健康で楽しいサイクリングライフが送れるよう支援していくとともに自転車関連の産業が発展するよう協力をしてまいります。
 
 登山は風雪等に耐え、着実に目標(頂上等)に向かい歩み続けることが大切であり、サイクリングもペダリングを持続することで必ずや目的を達成できるものと信じております。
 
 結びになりますが、皆様のご多幸とご健勝を心から祈念申し上げ、新年のあいさつとさせていただきます。

 

財団法人 日本サイクリング協会 会長谷垣 禎一