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秋のサイクリングシーズンを迎えて

日本サイクリング協会
会長 谷垣 禎一

 澄みわたる青空のもと、爽やかな風を感じられる絶好のサイクリングシーズンが到来しました。
 サイクリストの皆様におかれては、秋の本格的なシーズンに向けて、 いろいろと計画を練られていることと思います。また、新たにサイクリングを始めようと考えられている方も数多くおられるのではないかと思います。

 私共は『快適な野外スポーツとしてのサイクリングを通じて、国民の健康の維持・増進を図り、環境に優しい自転車の利用を促進することにより環境保全に貢献するとともに 交通安全に努めること』をコンセプトに自転車愛好者が心身ともに豊かな生活を送っていただけるよう活動を展開しているところです。

 「快適及び健康」については、私も一サイクリストとして、10代からサイクリングを愛好していますが、お蔭様で、今まで健康を保持し、公私ともに充実した生活を送っています。 サイクリングは全身運動で心地良い汗をかくことができ、季節や日々の気象の変化などの自然の営みが感じられ、加えて行動半径が広く、いろいろな場所を巡ることができるなど多くの効用があります。
 ある公益法人が50歳から80歳までを対象に実施した中高齢者の身体行動に関する調査によると、今後、始めてみたい運動・スポーツとしてサイクリングが第一位にあげられ、 男女ともそれぞれ200万人以上の潜在需要人口が見込まれているという調査結果もあります。
 私共は、サイクリングを通じて青少年の健全育成に努めているところですが、高齢化社会を迎え、心身の健康に有益なスポーツとして『生涯サイクリング』を推進しているところです。

「COP15 サイクリングツアー」京都ステージにて メルビン大使と谷垣会長

 環境に関しては、CO2など温暖化ガスを排出しない地球環境に優しい自転車の活用を図るために、環境省の京都議定書に基づく削減目標を達成するためのプロジェクト 『チーム・マイナス6%』に参加登録し、温暖化防止に協力しています。
 今年12月に、デンマークの首都コペンハーゲンにおいて、気候変動第15回締約国会議(COP15) が開催され、 京都議定書後の温暖化防止の枠組みが検討されるにあたって、環境保全について関心を高めるため、メルビン駐日デンマーク大使に協力して全国9都市において「COP15 エコサイクリング」を実施したところです。

 「交通安全」に関しては、自転車利用の増加に伴い自転車に関連する事故が急増していますので、自転車利用時の交通安全について、普及啓発を図り事故の防止に努めてまいります。

 結びになりますが、私こと谷垣禎一はこのたび財団法人日本サイクリング協会の会長として推挙され、微力ながら日本におけるサイクリングの普及発展に努めることとなりました。

 事業の遂行にあたっては、サイクリストの皆様、全国のサイクリング協会及び自転車に関連する業界の皆様のご協力が不可欠ですので、ご支援及びご協力の程よろしくお願い申し上げ、ご挨拶といたします。